火星の人 [感想]
映画「オデッセイ」の原作。
映画を見たら原作が読んでみたくなったので買ったら一気読みしてしまいました。割とラノベです。劇中でもあったように日記的なログとして書かれています。
まあとにかくワトニーがすごいポジティブで、着々と眼前の問題を解決し生存期間を延ばしていく様がすごく面白い。
キモとしては酸素と水の問題が発生しない程度には技術が発達している点です。大体この手の物語では酸素がなくなったり水が無くなる極限状態を描いてしまいがちですが、そこはほぼOK。あと電力も問題なし。パソコン使い放題ですしGoPro使い放題です。
というわけで問題はカロリー、つまり食料をどうやって確保するかに焦点を当てていくことになります。それで土づくりから始めるのが火星DASH村と言われるあたりでしょう。
ちらっとこの映画に含まれているなーと思った社会的メッセージが個人的にあって、
一つは明確に「長期的展望で絶望するより目の前の問題を解決せよ」これは劇中で言われています。先を考えて、うつに陥りがちな現代人に必要なことかもしれません。
もう一つは芸は身を助く、なのですがつまりは知識があれば危険かそうでないかを自分で見極められる、ということです。食品廃棄の問題とかはたぶんこれで、一般消費者が農作物や食品衛生に十分な知識を持っていれば制度はもう少しゆるくてもいいはずなんですよね。まあ目に見えないレベルの成分については無理なんですが。
脱線しましたが確かにNASの電源壊れた時、電気電子の知識がもっとあれば修理できたなー、と。そういう知識があるからできる応用をワトニーは駆使しまくるわけです。人生何が役に立つかわからんので勉強はいろいろしておくと良いぞちびっ子!
前半は大体同じ流れでしたが後半は映画は少し変えてあるようでした。特に終盤のMAVへの移動はより過酷。そのかわり脱出ミッションは少し楽、という感じでしょうか。クライマックスを劇的にするためにここはいじったのでしょう。映画では書き切れない詳細な描写もあるので補完に読むのをぜひお勧めします。
猫瞽女 ―ネコゴゼ― [感想]
天地明察 [感想]
コミック版天地明察完結!
いや原作は読んでないのですが、アフタヌーンで連載されていたのでこちらは楽しく読ませていただきました。槇 えびしさんの絵が良い感じで面白かったです。
最終巻でついに天地明察に至り大和暦を完成させるのですが、ちょっとそこがいきなりで何度か読み直してようやく腑に落ちました。
今では当たり前のようにわかっていることが概念すらもない時代に、天測地測を重ねてそれらがすべて結びついた感覚、というのを思うと霧が晴れた、とか道が開けた、というなにかなのだろうな、と。現代ではなかなか味わうことのできないものかと想像します。
しかしここまで来ると春海も年を取ってますね。何かでわくわくしている感じの顔がとても子供っぽいのであまり意識してませんでしたが、かなりの年月が経っているのだと。
何気にえんさんがとても艶っぽくて好きです。
とある飛空士への誓約 [感想]
とある飛空士シリーズ完結!ということで大団円です。
追憶から続くシリーズの最後ということでいろんなキャラが総登場でラストの空戦を飾ります。4人の「空の王」クラスが空域を支配していくところとか凄まじい感じです。
色々安否が気になる人も居ますが大体落ち着くところに落ち着いた良い感じの結びでした。
ただこの世界を掘り下げる、という方面では恋歌の方が詳しく、誓約は人と人、国対国の話に終始して世界像については謎が多いままなのがちょっと残念。かなり歪な形の世界が何をかたどっているのか、もしかしたら古代の世界観に詳しいと元がわかるのかもしれませんが。
普通に平面世界を成立させるようにちょっとギミックつけてある感じなのでしょうか。
ラストエグザイルの様に船だったりするのか、ちょっと知りたいところではありました。もう少し歴史や世界についての短編でもあれば読みたいところです。
かけだし君主の魔王修業 [感想]
グランクレスト・リプレイ かけだし君主の魔王修業 (1) (富士見ドラゴンブック)
- 作者: 中村 やにお
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2015/04/18
- メディア: 文庫
藤井ゆきよさんの行動が自由すぎるグランクレストリプレイ!
グランクレストの世界設計はすごくゲーム的でとにかく戦う理由がわかりやすいようになっているんですが、そのロード役のゆきよさんがまず戦わないw
コミュニケーション可能ならばモンスターも話し合い出来るはず!という指針の元たたかわないリプレイ。基本戦って成長させていくゲームなのでGM陣も四苦八苦です。
ここは大体こうだろう、という枠に全くあてはまらない自由な発想力であさっての方向に話が転がってゆきます。まあそれもTRPGを楽しんでもらおうという周りの全力のサポートあってのことですが。
でもその甲斐あってグランクレストの中でも異色のリプレイに仕上がっています。もともとファンタジーなんだけど、もっとファンタジーというか。
全2巻。あ、何か灰色の魔女っぽい人が出てきましたよ?
放浪勇者は金貨と踊る [感想]
のみじょし [感想]
騎士サーの姫 [感想]
魔王倒して勇者が国を作って平和な国で暇を持て余した騎士たちがサークル作ったら姫も加入してきてワイワイやってるお話。
ひじょーにほっこりする漫画です。
まず騎士たちが完全に記号化されていてフルプレートの形と色なので素顔とか出てきません。
魔物も魔王が倒されてからおとなしくそして可愛くなってしまっています。
国王と王妃は元勇者ですが、王は騎士ではないのか鎧は着ていませんがしかし!虫も殺せ無さそうな顔してすさまじい人物です。そして姫もその鱗片を受け継いでいるという。
悪そうな人は聖騎士長くらい(しかも小悪人)なので安心です。
タイトル落ちで勝ったようなものですが、王道でなかなか良い作品でした。きれいに終わっちゃってるのですが続きが出るといいなぁ。
魔法科高校の劣等生 (17) 師族会議編 (上) [感想]
魔法科高校の劣等生 (17) 師族会議編 (上) (電撃文庫)
- 作者: 佐島勤
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/08/08
- メディア: 文庫
ついに正体が明かされた達也と深雪の学校反応編。
予想通りわたわたしてますが意外と早く収まったのはエリカとレオが大きいですねぇ。というか、レオ、良いヤツ。限りなく真っ直ぐだわーこの男。
七草家は迷走中。立場的にも追い込まれてますが、いやそれより泉美ちゃんはどこへ行こうとしているのか・・・。
それにしても真由美がらみだと達也の人の悪さが際立ちます。相性良いんでしょうね。「どちらかといえば性欲の対象ですかね」とかさらっと。「先輩の据え膳なら遠慮なく頂きます」って前も言ってたしなー
そういえば摩利さんは結婚しないんですかね?ずっと恋人がいて大学生になったんだし。大学卒業まで待つのは時代性として不自然なので千葉家が許さないのかな?
師族会議では十文字克人が正式に当主に。裏表紙の克人がすごくいい(笑)
次巻以降はしばらく嫌ーな展開が続きそう。
でも2年生ももう終わりの時期なんですよね。3年生編はあるのかなー